2023.12.11
想 ~美和建装ものがたり~第3話
有難いお言葉を頂いてもなお
ご依頼に結びつかなかった理由
すぐにお客様のところに駆けつけるようになって、
以前はいただけなかったお言葉もいただけるようになりました。
『すぐ来てくれて助かった』
『とにかく見てほしかったから、見てもらえて安心した』
など、ありがたい言葉をもらって初めてお客様の気持ちに少しだけ近づけたような気がしました。
しかし、
それだけで仕事が来るほど甘くはありません。
見積書を提出してもなかなかご依頼がもらえません。
あるお客様はすごく優しい、人の良い方で、
提出した感じから勝手にご依頼をいただけるだろうとタカをくくっていました。
ただその方からの電話は
『他社で決めた』
というお断りの電話でした。
あてにしていただけにガツンと響いたのを覚えています。
普段であれば
『理由を教えてください』
と聞く勇気が出せないのですが、
この時は自然とこの言葉が出てきました。
返ってきた言葉は
『よそのほうが提案がよかったから』
でした。
お会いして詳しくお話を聞き、
(結局は金額だろう、合計の金額が大事)
と考えていた自分の勝手な常識を覆される出来事でした。
考えてみれば今までは建築屋さんとしがお付き合いがなく、
建築のプロであるそちらに出していたものと一緒の様式の見積書、
簡単な1枚の見積書と数冊の塗料カタログだけで、
お客様が工事内容を細部にわたって理解し、
金額の妥当性に納得し、
安心して任せれると依頼をいただけるわけがないのです。
気持ちよくきれいになった家を眺めることができるように
塗装工事は塗ってしまった後からでは何回塗ったのか、
ちゃんと工事をしてくれたのかがわかりづらい業種です。
また家は一軒一軒形も築年数も痛み方も違います。
だからこそ、
一軒一軒に適した工事内容、
なぜこの金額かという妥当性、
工事以外のところでのサービスをいかに伝えれるか。
こういったことに気づかされ、
我々美和建装は今でも少しづつ少しづつ改善を加えていってます。
おかげさまで今ではこういったことをお伝えする場としてセミナーでお時間もいただいています。
どこの業者で工事をするしないではなく、
これから塗り替え工事をする方々が少しでも安心と信頼の下で
気持ちよくきれいになった家を眺めることができるように祈るばかりです。