2015.06.18
屋根塗装について③
今回も引き続き、屋根塗装についてお伝えしていきます。
前回は、屋根塗装における
タスペーサーを使用した工法について紹介しました。
今回は縁切りについて説明していきます。
縁切りとは屋根塗装完成後にカッターや特殊な道具で空気口を作り、塗膜を切る作業の事を言います。
塗料を塗ったことで隙間がふさがってしまうので、空気口を作ることは必須です。
空気口がないと、空気がこもってしまいすぐに腐敗してしまいます。
縁切りは、腐敗防止に必ず実行します。
縁切り作業を行うか縁切り部材(タスペーサー)を設置するかは、現場の状況により選択します。
縁切りによってスレート瓦を傷つけてしまう危険性が大きい場合は、タスペーサーの設置が有効です。
しかし、スレート瓦が脆弱な場合、タスペーサー設置後、中塗り作業の際瓦が割れてしまう危険性が高い場合は、縁切り作業が有効といえます。
適度な通気性を確保し、屋根材の腐朽を予防する目的には変わりありませんが、タスペーサー工法と比べると、前回も述べましたがデメリットが目立ってしまいます。
・塗装後の工事になるので、せっかく塗った塗膜が剥がれてしまう。
・屋根材の小口部が破損する事が多く、仕上がった屋根面に足跡をつけてしまう。
・塗装完了後、翌日の縁切りでは再び上下が密着してしまうことがある。
・作業に要する時間がかかる。
など適度な通気性を確保することが困難ですので、縁切り作業が有効であると判断される屋根以外ではタスペーサーを使用した工法がおすすめです。