2014.12.13
塗料の艶における差。
塗料には艶あり、5分艶、3分艶、艶消しなどと
艶を選ぶことができます。
塗料の艶をどうするのかをお悩みになられた時に
参考にしていただければと思います。
塗料に艶が有るのか無いのかは、単に美観だけの違いだけでは
ありません。
これからのお話は、塗料の設計段階で艶有りということを前提として開発された塗料に
艶消し成分を添加させた塗料についてのことです。
例えばひとつの商品(例:水性セラミシリコン)に艶を選べる塗料
のことです。
艶消ししかない断熱塗料ガイナ等は例外ですので混同しないようにしてください。
では塗料の艶はどのように調整するのか?
塗料の艶を落とすには、塗料に艶消し成分を添加させます。
この添加剤により塗膜表面が荒れ、光が乱反射することによって
艶消しに見えます。
艶ありと艶消しの差について。
其の① 耐久性
艶消し塗料は艶有り塗料の中に艶消し成分を添加している為、
顔料を保持する樹脂分が少なく、顔料分が多くなっている状態です。
樹脂の量が少なくなった艶消し塗料は、艶有り塗料に比べ、紫外線に
よって樹脂が破壊されやすくなり、耐候性が落ちることになります。
其の② 汚染性
先程にも書いたように、艶消し塗料は艶消し成分によって表面がデコボコ
しているので汚れが付着しやすく、生物汚染(カビ・藻)にも遭いやすくなります。
其の③ 伸縮性
ある塗料メーカーが実験で、艶調整をして各々の伸縮性の違いを
測定しました。その結果が、艶が下がるごとに伸縮性が低下をしていくとい
ものでした。つまり塗膜の割れに対する抵抗力が艶の低下と共に低下をする
ということを示しています。
以上が艶有りと艶消しの差になります。
外壁に使う塗料が艶を選べる物だった場合は、性能差を
踏まえてお選びいただければと思います。
おもしろきこともなき世を おもしろく