2016.02.02
最近よく見る激安広告
どうも!川出です。
最近塗り替えの広告などを良く目にするのですが、気前のいい数字が良く並んでいますね。
この間見かけたのが、「外壁塗り替え全部含めてピ○○万円!」の文字。※業者特定を防ぐため伏字にしております
私共ではとてもご提案できないような金額でした。
正直な話、私達はこの仕事で生計を立てております。
依頼を受けて、原価を引いて、残った金額が0では生活ができません。
ですので、手間賃が我々の生計を立てさせていただく金額になる訳なのですが、
仮に塗り替えが一式全部50万だとします。
かかる費用が足場代、塗料代。一人ですべて行うことができればいいのですが、さすがに限界がありますので
その職人さんに払う工賃。その際に出るごみの処分費。
トラブルがあった際に対応するための雑費。ハケ等消耗品の道具費。
会社の存在を知っていただかないと仕事が無くなってしまうため広告費。
その他それらを全部引いて、ようやく手間賃が残ります。
大体足場組み立てに1日。高圧洗浄で1日。下塗りを塗って2日。上塗を塗って2日。足場解体に1日。
奇跡的に最短で動けたとしてもこれだけの日数はかかります。
材料が乾く時間は短縮できるものではないからです。おまけに雨が降ってしまっては作業はできません。
そうなると、ひと月にこなす事のできる件数が決まってきます。
さて、これだけの事を果たして50万ですべて賄うことができるのでしょうか?
仮に少し利益が出るとしても、それで生活できますか?
そうなると何を考えるか。数をこなさなければならない。原価を節約しなければいけない。
材料が乾き切っていないうちに上から塗ってしまう。本当は3回塗らないといけないところを1回しか塗らない。
なぜなら、そうしないと生活ができないから。
中間マージンが発生しないなど、企業努力で節約できる提案であればいいのですが、
上記のように手抜き工事での節約提案はあまりお勧めいたしません。
家電製品であれば「安かったからすぐ壊れちゃったね」で済みますが、塗り替えはそうはいきませんから。
無論、むちゃくちゃな手間賃を取っていたらそもそも話になりません。ですので、私達はその内訳もすべて
見積書で開示しております。
価格破壊が必ずしも消費者のためにはならない、というお話でした。
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